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2024.12.08 石川県

令和6年度 支部研修8)『摂食障害の理解と対応』

令和6年11月16日(土) 14時00分~16時00分
金沢医科大学看護学部 3号棟2階 第5講義室にて、「摂食障害の理解と対応」を開催しました。講師は、滋賀県立精神医療センター 看護部 精神看護専門看護師 福岡 雅津子 先生していただきました。
参加者は 30名(会員29名、非会員1名)でした。

 摂食障害は拒食症と過食症の繰り返す病的なことで、主にやせたいという思いが強く出る病気なのではないかと思っています。先生は心と体がバラバラになっている状態であると説明されていました。拒食症の診断基準は標準体重の85%以下を病的なやせとしているますが治療的には80%程度から治療対象になることが一般的なようです。過食症はたべることのこだわりがあり、体重増加を防ぐために嘔吐や下剤、利尿剤の使用がみられます。拒食症も過食症もどちらもやせ願 望や太ることの恐怖を持っていることがポイントになる事がわかりました。
 私も過去に摂 食障害を患った患者さんの対応をしていたことがありました。食べては指を入れて吐き出 す行為を繰り返しており、どうしてそんなことをしているのかと聞くと「やせたいから」と返事が返ってきました。これ以上やせなくても大丈夫と伝えても自分は醜いからもっとやせ なくてはという思いにかられていました。幸い彼女は自然に治まりましたが一過性のダイ エットと違って病気が進行すると生命の危機があります。
 そこで病院での治療は身体的危機から脱却し、安全に体重を増やしていけるような支援が必要であると学びました。また看護師の対応を統一する事や、家族支援も必要であることを学びました。家族は怒ったり、なぜ食べられないのかと問い詰めたりしてしまうが、「なんとかしたい」という不安が背景にあるので、看護師は、本人や家族に「必ず治る病気である事」、「時間はかかるが焦ら ず治療をしていくことの大切さ」を伝えていく事が重要です。患者さんの言動には必ず 意味がある事を理解して傾聴し、本人自身が行動を変えられるように支援していきたいと思いました。 摂食障害の患者さんに携わる機会は少ないですが、今後携わることがあれば、今回の研 修を振り返って支援していきたいと思いました。

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