NISSEIKAN
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令和7年6月21日(土)13:00~17:00
金沢医科大学 看護学部 3号棟1階 第1講義室にて、講師の、金沢医科大学 看護学部 精神看護学 教授 長山豊 先生より講義を開催しました。
参加者は 30名(会員29名、非会員1名)でした。
研修会では資料、テキストを用いて、①精神科病院における障害虐待防止について、②精神科看護の役割と倫理、③倫理指針に基づいた看護ケア、④組織における倫理教育の推進、⑤倫理観を養うための技術演習、⑥虐待のない看護現場であるために、といった研修内容で進行しました。
改正精神保健福祉法、障害虐待防止法の具体的な例をまじえながら、5つの虐待行為や虐待の早期発見と未然防止のための措置、業務従事者の通報義務、通報者の保護、虐待発見後の協力体制の整備が法的に規定されている事を知り、日々これらを念頭において業務にあたる必要があり、感覚麻痺に陥らないようにしなければならないと再認識させられました。
グループワークの中では、実際の臨床で生じている虐待ではないかと思われる言動について話し合い、自分自身の行動がもしかしたら虐待になっていないか考えさせられました。患者さんの自律性の回復とその人らしい生活を行えるような支援をしつつ、看護倫理、倫理的感受性を高めることが必要だと思いました。
また、私たちが看護していく上で、迷った時やモヤモヤした時には倫理綱領に立ち戻って考えることが必要だと感じました。
研修の後半で行ったグループワークでは、参加者の方が直面したモヤモヤした出来事を1例挙げ、精神科倫理綱領と照らし合わせながら、どの点がモヤモヤするのか、どの様な対応ができたのか、その対応は現場の実情に照らしてどうなのかなどを、数名のグループで話し合い、出された意見をまとめて発表しました。各グループの発表を聞き、自分以外の視点で事例を検討する事で、自身の看護倫理について振り返る時間となりました。
最後に研修に参加された方が、今回得た知識や学びを勤務する施設や病院で他職員と情報共有し、今後のケアに活かすことで、患者さんにも還元されれば幸いです。
今後も石川県支部では研修会について情報提供を行っていきますので、興味のもてるテーマがあれば参加していただければと思います。