NISSEIKAN
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令和7年11月5日(水)13時15分~14時00分
津幡町立条南小学校からの依頼を受けて体育館にて、こころの健康出前講座を開催しました。
講話は、金沢医科大学看護学部 精神看護学 長山豊先生に行って頂きました。
この日は、学校公開の日であり小学5、6年生児童、教員、保護者を含め180名程度が参加されました。
アンケート調査では、5~6年生で1番多いのが動画視聴、2番目はゲーム、3番目がSNSでした。使用時間は、1~2時間程度が多く、3~4時間と長くなる児童もいました。終える時間は、20時から21時が多く、22時と遅くなる児童もいました。長山先生は、こころや体が不調になると、どういう症状が生じるのか、そんな時に児童はどう対処しているのか、児童と対話しながら話しを進め、児童の成長にとってゆっくり休んで十分に睡眠をとることの大切さを話されておりました。また睡眠リズムを整え、睡眠の質を高めて穏やかに過ごすためには、しっかりと朝食をとり朝日を浴びること、そして運動することの大切さも話されておりました。
こころと体はつながっており、まず生活習慣を見つめ直して整える大切さを話されておりました。
悩みがある場合も一人で抱え込まずに両親、先生、相談しやすい人に話してみることも大切であることを話されていました。
スマホなどを所持している児童を聞いたところ、全体の3分の1程度で、それほど多くは所持しておらず、学校では、休憩時間に外で遊ぶ姿や校長室に来て先生と折り紙などをして気持ちを落ち着かせて教室へ戻られる児童もいて児童なりに対処する姿が見られた。スマホなどにどれぐらい依存しているのか、自分で気づいて頂くためにスマホ依存度チェック(15の質問)を皆で行い、大人になるにつれて該当する項目が多くなる傾向で、誰もが依存症になる危険性があることを話しておりました。
人は誰かに支えられて生活していることから、依存すること自体が全て悪いわけではなく、特定のものだけに依存しすぎてしまうことが、こころや体の健康を害することにつながると話されていました。
回復に向けた工夫としては、自分の行動を記録して、ネットの影響について周囲の人と話し合う取り組みやネットに依存することで失うものに気づくこと、そして家族で一緒に取り組めるルール作りが大切であると話されておりました。スマホを無理に取り上げるのではなく、家族で話し合って皆で実践できる取り組み、別の楽しみを見つけるなど自ら上手に手放していく実践をわかりやすく話されておりました。
日精看では、地域の方々に少しでもこころの健康やこころの病に関心をもって頂けるよう、精神科看護師が地域に出向いて、経験してきたことをお話しする社会貢献活動を行っております。お話しを聞いて頂くことで、皆様のこころが少しでも楽になり、また少しでもお役に立てれば幸いに思います。本日は、貴重な時間を頂き、ありがとうございました。